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アフリカでのこども支援「キラキラ」+それを日本で後援「キラキラを支える会」


by kjkirakira
キラキラは、2023年1月の中学校部門開設時に、
新中学校の制服類の仕入れと販売とを開始しました。
同時に、これまでの懸案であった学校ジャージの仕入れと販売も開始しました。

ナイロビで物を安く買って、
それを貧しいキラキラのこどもたちに販売する(転売する)者として、
大きな利益は必要ないにしても、
赤字にならない程度に少しずつ利益を出せるくらいの金額に設定しました。

蓋を開ければ、売れる!売れる!
次から次へと購入者(キラキラのこども)が現れ、
集金し、試着させて、持ち帰らせる。
小学生以上の子たちは自分たちで試着させ、
幼稚園児たちはジョイス先生やジュリアナ先生に試着させてもらうようにし、
これが1年を通してコンスタントに行われました。

2024年、これらの販売が2年目に入り、
1年目ほど忙しくはないものの、
それなりにコンスタントに試着・販売する日々が続いています。

そして、中学校のパープルのシャツがサイズ切れを起こし、
8年生のエリザベスさんが入手できなくなったので、
これを機会に久しぶりに仕入れをしました。

ナイロビで、いつも仕入れを手伝ってくれる青年ジョビくんを介して、
パープルのシャツ20着、
黒スカート20着、
黒ズボン9着、
長袖の黒セーター21着、
袖なしの黒セーター19着、
紫のネクタイ15着、
黒の靴下15着、
赤のジャージ上下32着、
計7万シリング以上(7万円以上)

まず、ジョビくんにデジタルマネーMPESAで送金し、
ディーラーに前金を払ってもらうことに。

その数日後、物が出来あがり、そろった、とのことで、
残金を送金し、
物をケニア版宅急便で送ってもらいました。

物が届き、開梱して、
サイズと数個を確認したところ、
問題が3つ発覚してしまいました。


①袖なしセーターのサイズ

サイズ34を8着、36を5着で注文したのですが、
届けられたのは34が0着、36が13着だったのです。
念のため、サイズ32と36を比べてみると、
何と、大きさに違いがなく、ほぼ同じ大きさ!
そもそも、32と34と36は、同じ金額で販売しており、
仕入れで損をしたわけでもないので、
この失態には目をつむることにしました。


②スカートとズボンが届かなかった!

すぐにジョビくんにクレームを入れたところ、
梱包するのを忘れていた、とのことで、
後日送ってもらうことに。
もちろんその送料は私は払いません!


③ジャージ上下の数が減らされていた

ジャージをまとめ買いするために、
ジャージの生地を購入し、
それを洋裁職人に渡して縫ってもらうことにしています。
生地は50mの長さのものがロールとなって売られています。
経験上、この50mのロールで33着できます。
それで、送金額も、33着分ということで請求されて、送金していました。
しかし、届いたのは32着。
詳しい寸法の精査や、過去の注文時の個数と比べて、
これは明らかに詐欺だと判断!
「あと1着を送ってくれ。さもなくば、1着分の賃金365シリングを返金せよ」
というメッセージを送ったところ、
ジョビくんがすぐに返金に応じ、
私のもとに返金額が送金されました。
ケニアでは、こうやって売人が買人をだますことで、
買人が結局「面倒くさいからいいや」と言って泣き寝入りしてしまうことが多いのです。
私はジョビくんを介して何度も何度も大型注文を出す人間なので、
泣き寝入りはせずに、緻密に計算し、正確なお金のやり取りをすることで、
なめられないようにするべきですね。


そして、送られてきた数々の服を床に並べて、
一つ一つチェックです。
生地が破れていないか、
ポケットに穴が空いていないか、
ベルト代わりのひもがしっかりついているかどうか、
表示サイズと本当のサイズが合致しているか、、、、。

もう、正直、何で客の俺がここまでしなきゃいけないんだ~と叫びたい気分。
ケニアでは、お客は神様では決してなく、お客は奴隷同然なのです。

もっともっと、ケニアの売人たちが、
真摯に、愛をもって、商売にたずさわることができるなら、
売人と買人の両方の幸せが増すし、
結果的に売人はもっともっともうけることができるのに、、、
無駄なこと、もったいないことをしているよなぁ、と思います。

さて、今回の仕入れの総額は7万円くらいでしたが、
今後は1年おきに6万や5万程度の仕入れをしていくことになるでしょう。

売人たちにだまされながら、不快な思いをしながら、
しかたなく、苦笑いをしたり、腹を立てたりしながら、
これからも、いろいろな買い物や仕入れをしていくことになるでしょう。



これで、5万5千円分くらい
(7万円分から、スカートとズボンの分を引いた額)

ケニアではお客は神様ではなく奴隷_b0124020_23070074.jpg




















サイズのチェックと、生地やポケットのチェックは、
ちょっとした重労働です。

ケニアではお客は神様ではなく奴隷_b0124020_23070085.jpg





















相原 記


# by kjkirakira | 2024-03-16 01:02 | 現地キラキラ ブログ Ke最新情報・記録

暗い夜道をこどもが歩く

さて、陸上競技会の地区予選会は、
小学校部門と中学校部門の同時開催という、
かつてない忙しさで運営されたために、
結局全ての競技を完了することはできず、
夜7時になったところで、
閉会式も何もなく「とりあえず解散」ということになりました。

その前の6時頃、
私とジャシンタ先生は、
終了が遅れることを予測し、
キラキラの4~8年生たちを最後に一斉に家に帰すのではなく、
先発隊として、競技のない子たちの早めの帰宅を促すことに。

そのことを、8年生たち数人を伝令として、
グランドを回らせてキラキラの先生たちとこどもたちに周知させ、
キラキラっ子たちが続々とスクールバスのところに集まってきました。

そして、先発隊が出発。
ところどころでこどもたちを下車させ、
そのまま6㎞離れたビリカ地区へ。

最後は普段バスが行かない遠くの方、2㎞先まで行き、
6年生のレンカイくんと5年生のコセイくん兄弟を降ろすまで面倒を見ました。

普段、徒歩通学のこの兄弟。
私も、運転手ジュリアス先生も、
彼らが普段こんなに遠いところから通っているなんて知らなかったのでびっくり。
しかし、暗くなる前に彼らを家の近くまで送り届けることができて大喜び。

スクールバスが、会場のAIC小学校まで戻って来たときには、
既に7時を過ぎ、暗くなっており、
キラキラっ子たちはまだ多く残っており、
全員をバスに乗せきれないと判断し、
AIC小学校の比較的近くに住む子たちは徒歩で集団を形成しながら帰らせることに。

ジャシンタ先生の電話は鳴りっぱなし。
「うちの子は今どこにいる?」

7年生のローズメリーさんのお父さんは、
「もう二度とうちの子を競技会に連れて行かないでくれ」と、
ジャシンタ先生に対して怒鳴ったほどでした。

小さい子や女の子の親たちは、
日本と同様に、夜の外歩きを大いに警戒しているのです。

最近は日本でも夜道は危険と言われつつありますが、
ケニアは日本とは比べ物にならないほどに危険です。
ナマンガのような田舎町は、
ナイロビのような大都市に比べてだいぶましとはいえ、
時々、暴力事件が起こったなどのうわさを聞くくらいです。

しかし、親たちが全員、
こどもたちの夜歩きを警戒しているわけでもないのです。

昨年、6年生のヒカリさんが、
同級生の女友だち2人と一緒に街に行って、
帰って来たのが既に暗くなった7時半だったことがありました。

そのとき、家の前の通りで待ち伏せていた私は、
ヒカリの頬をつねり、
同級生2人の頬もつねり、
「夜道は危ないんだ!二度とこんな時間まで出歩くことのないようにせよ!」と言い聞かせたものです。

そのヒカリさんの同級生たちの親は、、、?
きっと放任主義なのでしょう。
年頃の女の子だというのに、、、。

さて、この日の終わり、
7時過ぎに陸上競技の地区予選会場のAIC小学校を出発したバスは、
キラキラ幼稚園で私と2人のこどもを降ろし、
他のこどもたちを乗せて、ビリカ方面へ向かって走っていきました。

幼稚園で私と一緒に降りた2人は、
5年生の男の子の方は、お父さんが徒歩で迎えに来て、
5年生の女の子の方は、お父さんがオートバイで迎えに来ました。
この2人は、大きな道路から遠く離れたところに住んでおり、
バスを下車した後、暗い夜道を一人だけで歩かせることができなかったからです。

小中学生はまだまだこどもです。
暗い夜道で何かあったとしても、
自分で責任を取ることができず、
大人たちの守りが必要です。

ナマンガでは、大人たちの集会が夜8時からとか9時からとかに開かれることが多く、
あまり良いことではないなと私も不満気に思っています。

こどもの集会、こどものイベントなら、夜は絶対あってはなりません。
暗くなる7時よりも前に家にたどり着けるよう、
6時には終わらせて帰宅させるべきでしょう。

確かに、今回の陸上競技の地区予選は、
丸一日で小学校部門と中学校部門とを同時開催するという、
前代未聞のハードスケジュールであり、
主催者であるAIC小学校の先生方もよく頑張っていたと思います。
しかし、今回の経験を活かし、
1日で欲張って全てをやろうとせずに、
2日に分けて行うなど、無理をしないことが必要でしょう。

キラキラとしては、
機転を利かせて先発隊を先に帰宅させたことで、
多くの子が早めに帰宅することができましたが、
次回はもっと計画的に、半ば強制的に、
先発隊を出発させた方が良さそうです。


新約聖書「ヨハネによる福音書」11章9~10節
「昼間は12時間あるでしょう。だれでも昼間歩けばつまずくことはありません。」
「しかし、夜歩けばつまずきます。」



相原 記


# by kjkirakira | 2024-03-15 23:02 | 現地キラキラ ブログ Ke最新情報・記録

陸上競技会開幕

2024年3月14日(木)
陸上競技の地区予選が始まりました。

会場は公立AIC小中学校。
ナマンガ市の市街地よりちょこっと外側の地域にある8校が集いました。
キラキラもその一つ。

今年度より、
小学校部門U12と、
中学校部門U15との、
2つの大会が同時開催される形となりました。

しかし、多くの学校(とくに学費の安い公立校)では、
16歳や17歳の中学生も多く、
13歳や14歳の小学生もざらで、
明らかに不公平感のある大会となりました。

しかし、上の大会に進むにつれて、
年齢制限が厳しくなって、
年齢制限にひっかかる年長者たちが除外されていくとのこと。
(だったら、最初から徹底すれば良いのに、、、)

☆☆

この日、キラキラは、
幼稚園と小学校低学年(1・2・3年生)は通常授業。
小学校高学年(4・5・6年生)と中学校(7・8年生)が、
選手も応援も含めて全員会場に行くことになりました。


集合場所は街の中にあるキラキラ幼稚園。
ここから市街地とは反対方向に2㎞歩いてAIC小学校まで徒歩で行きました。

陸上競技会開幕_b0124020_21375846.jpg




















会場に到着し、朝8時、競技が始まりました。
小学校部門と中学校部門とが同時開催なので、
てきぱきと運営しないと日が暮れるまでに競技をこなしきれないのです。

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この日は選手も応援も、
お菓子やジュースなどの持参を許可しました。

陸上競技会開幕_b0124020_21375875.jpg




















夏の終わり、雨季に入る前の、
気持ちの良い曇りがちな晴れの天気です。

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投てき競技は、
投げる順番をしっかり決めてスムーズに行うことと、
投げた物に人がぶつかるという事故を起こさないことが重要です。

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投てきはやりと円盤と砲丸の3競技。

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跳躍は高跳びと幅跳びです。
高跳びはみんな正面跳びです。
背面跳びを指導する人がいて、マットなどの設備があったら、
きっとみんなもっともっと飛べるでしょうに。

陸上競技会開幕_b0124020_21454587.jpg




















トラック競技は、
短距離走、中小距離走の他に、競歩もあります。
トラック以外に、近隣の山野を駆け抜ける「クロスカントリー」もあります。
しかし、AIC小学校付近は平地なので、
クロスカントリーの醍醐味である上り下りはありません。

陸上競技会開幕_b0124020_21474900.jpg




















中長距離は一斉スタート

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若い手足が躍動します。

陸上競技会開幕_b0124020_21474933.jpg




















勝つのはどうしても年長者たちです。
皆がしっかりとU12、U15という年齢制限を順守すれば、
キラキラにもチャンスが多くめぐってきたであろうに。

陸上競技会開幕_b0124020_21474996.jpg




















黄色のシャツのキラキラのアルバンくんは、
中2(14歳)の中でも体格がいちばん良いくらいの子です。
しかし、その前を行く他校の彼は、
明らかに16歳か17歳くらいの筋肉の持ち主ですね。

陸上競技会開幕_b0124020_21475023.jpg




















さて、短距離走では毎回毎回不満を言いたくなります。
ご覧のように、コース(レーン)によって、
スタート位置を変えていくのは、
本格的な陸上競技の大会ではよくある風景なのですが、、、
しっかり測定もせずにスタート位置が決められるので、
会によってはアウトコースが不利になり、
会によってはインコースが不利になり、
まったく、いい加減きわまりないのです!

陸上競技会開幕_b0124020_21474920.jpg




















仮に、400mのトラックを簡略化して、
100mの直線~100mの半円弧~100mの直線~100mの半円弧、として、
コース(レーン)の幅を1mとした場合、
スタート位置を何mずつずらしていけば良いかは、
下記のように簡単に計算できます。
つまり、約6mくらいずつずらしていけば良いわけですが、、、
どうしても、アウトコースの子たちは、
レースが進むにつれてインコースに割って入って来て、
インコースの子は走路妨害を受けてしまうわけです。
フェア(公平)ではないですね。

陸上競技会開幕_b0124020_21475062.jpg




















ちなみに、余談ですが、この計算、
仮に地球の赤道表面から1m離れたところに電線をぐるっと一周はりめぐらせたら、
その電線の長さは地球の赤道周囲の長さよりどれだけ長くなるか?
という有名な問題に似ています。
答えは、、、陸上のトラックも、地球も、、、、
簡単だけど難しい。
誰もが「へぇぇぇぇぇ」とうなるはず。

☆☆

さて、この日、
キラキラの予選通過者は5名!

中学校部門では、
1.アルバンくん(中2)円盤投げ
2.ヒカリさん(中1)100m、400m
3.アビノーシムさん(中1)800m、1500m

小学校部門では、
4.アレックスくん(小6)円盤投げ
5.ジェームスくん(小5)400m

この5人は、
今度の水曜日に開催される、
市レベルの大会に進むことになります。



相原 記


# by kjkirakira | 2024-03-15 22:17 | 現地キラキラ ブログ Ke最新情報・記録

有意義な教職員会議

2024年3月8日(金)
2月末の給料日に開催しようとしていた教職員会議を、
少し遅れてこの日に開催することができました。

会議、、、というと、日本人が大好きなもの、という印象ですね。
しかし、日本では、令和の働き方改革により、
会社や役所での無駄な会議はなるべくやめていく方向にあるようです。

2000年に大学病院の研修医となった私も、
た~くさんの会議や研修会を経験してきましたが、
意味のあるものもあれば、そうでないものも多く、、、
時間外(夜7時とか8時とか)の会議も結構ありました。

今の日本の大学病院では、
内科の医局長をしている旧友の話によると、
時間外の会議をやめたり、
労働状況の改善や、ゆとり世代、Z世代の扱いに苦心している様子です。

話を戻して、キラキラの会議というと、
最近はこの月一回の教職員会議(全大会)のみ。
他は、必要に応じて、必要なメンバーで小会議を行うのみ。
本当は、これら以外に、
幼稚園部門、小学校低学年部門、小学校高学年~中学校部門で、
それぞれに月一くらいでより具体的な内容を話し合う会を持つべきなのでしょうけれど、
まあ、それは、将来の課題として残しておきましょう。

キラキラでは、コロナ休校後の半年間、
すなわち2021年の上半期で、
それまでいた教職員の多くが退職し、
新しい教職員が多く雇われ、
がらっとチーム編成が変わりました。

新しいチームは、
キラキラの伝統や文化や良いところを体得しておらず、
彼らが良しとする教育方法を持ち込んできました。
児童生徒に体罰を与えたり、
児童生徒を虫けらのように扱ったり、、、
ケニアの悪しき伝統です。
こどもたちを奴隷のように、犯罪者のように、軍隊の駒のように手荒に扱う、、、
そんな環境で、こどもたちが健全に発育するわけがありません。
科学的な研究でも、体罰を受けた子は脳に致命的な欠陥が現れる、とあります。

そんな新しいチームが誕生したことで、
2021年後半以降の教職員会議は、
同じ話の繰り返し、繰り返し。
こどもの手をたたくな、こどもの背中をたたくな、こどもの脚をたたくな、
こどもの顔をたたくな、こどもの頭をたたくな、こどもの耳をひねるな、
こどもを「ぶす」とか「でぶ」とか「ばか」とか「脳なし」などと呼ぶな、
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
ほんと、くりかえし、くりかえし、くりかえし。

その繰り返しのおかげで、
こどもに暴言を浴びせる癖のあった3人の先生が、
時間はかかったものの、
何とか自己修正してくれて、
こどもたちを愛し、親身になって扱う、
良い先生に生まれ変わってくれました。

しかし、中には、
赤ちゃんの頃からずっと大人に力で支配されて育ってきたのか、
体罰や暴言の癖がしみついて抜けない先生もいました。
そういう先生にとっては、
体罰なしにこどもたちをうまく扱う術を知らず、
悪い生徒たちの言いなりになって、
良い生徒へのいじめに加担してしまうなどの弊害も出始めていました。

キラキラの教職員会議は、
そういうわけで長い間、
問題教師たちのリハビリの場に成り下がっていたのです。

そんなわけで、
キラキラの21~23年頃は、
相当質を落としてしまい、
新入園児・児童が激減したのも仕方がなかったのでしょう。

先の12月、
そんな問題教師の一人が辞職しました。
10月に、無視することのできない大きな問題が生じ、
そのことでジャシンタ先生とじっくり話をしたうえで、
その先生は、
「私は無実だ、全て誤解だ」
と言いながら(わめきながら)、
自らやめていきました。

その先生の辞職の前にも、
何人かの問題教師たちがやめていったことで、
キラキラが今度こそ上向き始める気配がありました。

そして、2024年1月、2月と、
有能で、理解のある新任教師を数人雇うことができ、
明らかに流れが変わってきたのです。

新任の先生方は、
キラキラは他校のように、
体罰や暴言でこどもを支配する刑務所や軍隊のようなところではなく、
楽しく自由な環境で、愛の中でこどもの人間力が育まれるところだ、
ということを早々に理解し、
楽しみながら実践に移してくれているのです。

それで、教職員会議の内容も、
一気に有意義なものに変わってきたのです。
「こどもをたたくな」の繰り返しはもはや必要なく、
具体的な指導方法などの話し合いが行われる場になったのです。

ある先生が、
「8年生(中2)のヘンリーくんがこうこうこういう問題があって扱いが難しい」
と言えば、
他の先生も、
「その通りですね。私も彼のことでこういうことを経験しました」
と言い、
他の先生は、
「私はヘンリーくんにはこういうふうに接していったら良いと思います」
と言い、
学園長ジャシンタ先生が、
「みんなでヘンリーくんの家庭でのストレスを理解し、寄り添っていきましょう」
と締めくくり。

教職員会議の終盤、
新任のクリスティン先生の手が上がったので、
発言してもらいました。
彼女は、先日生徒をたたいてしまったようで、
どうどうと「申し訳ないことをしました」と懺悔してきました。

その会議の翌日、
その、たたかれた子の親からジャシンタ先生に電話があり、
「悪さをしてたたかれたのなら納得するが、本当に正当な体罰だったのか」
と問題提起されました。

しかし、この問題の解決はスムーズで、
すぐにクリスティン先生と親御さんが電話で話をして、
分かり合うことができました。

私も、、、本当は、、、全ての体罰が悪いと頭ごなしに言いたくない。
本当に愛情をもって、彼らの死や罪を予防する目的の体罰なら、あり得るのではないかと考えています。
そういう真の体罰なら、本人とも、親御さんとも、分かり合えるはずです。

しかし、もし、真の体罰でない体罰をしてしまったら、
どうどうと懺悔して、どうどうと親御さんに謝罪する勇気も必要です。

アフリカには、あやまる、謝罪する、という文化がありません。
ちょっとしたことで「すみません」「ごめんなさい」を連発する日本人の私から見ても相当です。
アフリカでは、あやまった者が、余計に罰を受けたり、地位が下がってしまったり、ということが多々あります。
しかし、そんなアフリカも、刻々と変化しつつあります。
正当な理由で謝罪をすることで、
立派な人だ、真摯な人だ、と尊敬される場合が、
10年前や20年前よりも増えているようです。

まあ、そんなこんなで、
キラキラは2~3年間の停滞を経て、
有意義な教職員会議ができるようになってきました。

あと2人くらい、やめてもらいたいなあと思う人はいるものの、
そういう問題教師たちも、良い先生たちに囲まれることで、
自己修正がどんどん進んでいけるよう願います。



相原 記


# by kjkirakira | 2024-03-10 02:42 | 現地キラキラ ブログ Ke最新情報・記録

AIで絵を描く遊び

2024年、AI(人工知能)という言葉がネット上を席巻しています。

思えば、私が中高生だった80年代に、
書店で科学技術系の新書をあさるのが好きで、
「人工知能」に関する本もいくつか読んだ記憶があります。
それが、現実になりつつあるのですね。
感慨深いものがあります。


さて、昨年秋に購入したWondows 11搭載のパソコンに、
CopilotというAIが搭載されていたので、
ちょっと試してみました。

英語の文を日本語に翻訳 ⇒ おおむねOK。
ケニアに関する細かい情報 ⇒ 表面的な説明に終始してちょっと不完全燃焼気味。


☆☆


そして、AIに絵を描いてもらいました。


「マサイ族の絵を描いてください」と入力すると、
こんな感じの絵が来ました。

AIで絵を描く遊び_b0124020_01053312.jpg























「ケニアと日本のハーフの女の子の絵」と依頼したら、
こんな感じの絵ばかり。
「ハーフ」って言葉をAIは知らないの?
ちょうどよく混ざったハーフの顔ではなく、
半分は完全に日本人的、
半分は完全にケニア人的で、
「ハーフ」というより「ダブル」という感じで、
みょうに考えさせられる絵になりました。

AIで絵を描く遊び_b0124020_01053390.jpg























「ケニアのナマンガのキラキラ学園の事務長のコージ先生と児童生徒たち」
ケニアっぽくないですね。
みんな笑顔で愛があふれています。

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「ケニアのキラキラ学園長のジャシンタ先生と児童生徒たち」
英語で依頼したところ、こんな感じ。
キラキラ学園の制服(赤と黒、または、パープルと黒)は、
AIはまだ知らないようです。

AIで絵を描く遊び_b0124020_01053350.jpg























同じことを日本語で依頼したら、こんな感じ。
日本=アニメの国、ということをAIは知っているのでしょうね。

AIで絵を描く遊び_b0124020_01053393.jpg























「ケニアのナマンガのキラキラ学園のこどもたち」を
英語で依頼したら、こんな感じ。

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同じことを日本語で依頼したら、こんな感じ。
日本のアニメ、強すぎ!
多国籍のインターナショナルスクールみたいで良いですね。

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絵を描く活動、絵を読み取る活動は、
AIの普及により廃れていくかもしれません。

しかし、80年代に絵日記で育ち、
90年代に医学部でたくさんの絵を描いてきた(描かされてきた)者として、
描画の楽しさや魅力や意義はわかっているつもりです。

キラキラでも、AIに負けないように、AIを補完するように、
時代にあらがうように描画を指導していきたいです。


相原 記


# by kjkirakira | 2024-03-08 01:21 | 現地キラキラ ブログ Ke最新情報・記録