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アフリカでのこども支援「キラキラ」+それを日本で後援「キラキラを支える会」


by kjkirakira

翻弄される私たち

キラキラの陸上競技会を2月19日に設定して、
教職員も児童たちも保護者たちも、
みんなで大いに楽しみにしながらその日を待っていたのですが、
急きょ、日程変更することになってしまいました。

しかも、状況的に、日程は前倒し!
2月15日の金曜開催とすることを、
水曜の夜9時に決めたのです。

何で?

ケニア政府は諸々の教育改革を進めており、
その一環として、児童生徒たちの負担軽減、
こどもらしい成長発達を促すことをかかげており、
それ自体はとても良いことなのです。

学校によっては、学歴競争に打ち勝って顧客(親)を喜ばすために、
早朝から夜遅くまで小さな児童を拘束して詰め込み式教育をするところや、
土日・休暇シーズンを返上しながら詰め込み教育に専念するところもあり、
こどもたちは寝不足を抱え、
遊びたい、のんびりしたいという欲求をおさえ、
成績向上どころか成績低下、
または、試験が終わったらもう勉強しない、
学校を卒業したらもう勉強しない、
大学に入ったら遊びまくる、
といった弊害まで出ている始末なのです。

それで、今年から、
各学期の真ん中の、政府が規定した一週間を中間休みとして
「休まなければならない」ということになったのです。

しかし、これまでの経験上、
さすがに一週間はあり得ないだろう、
その一週間の中の3日くらい休めという意味であろうと解釈し、
キラキラは月は普段通りに登校し、
火に陸上競技会を華々しく開催し、
水木金を中間休みにしようと前々から決めており、
保護者の皆さんにも既に文書で通達してあり、
競技会場の準備や練習などの準備も着々と進んでいたのです。

しかし、政府は、
「休まなければならない!違反したら罰則が云々、、、!」
という発表をしたのです。

まあ、政府の考えていることを察しておらず、
空気を読んでいなかった私たちも悪いのですが、
正直、夜9時に急に日程変更することを決めたときの私とジャシンタは、
憂いと、ストレスと、言い切れない無力さにあふれていました。

政府があるから自由に安全に平和に活動できる。
そのことは重々承知だからこそ、
十分に政府に従い、
少々理不尽だと思うようなことも感謝しながらやっています。

しかし、、、ここのところ、政府はちょっと強引すぎて、、、。

教育改革も、
「政府の言うとおりに行わなければ罰則、、、」
という圧力を見せつけておきながら、
「当面教育改革の進行を休止します」と発表したり、、、。

年度の始業日を1月2日などとあり得ない日に設定して、
「規定通りの日に始業しない学校には罰則を課す、云々」
というプレッシャーをかけておきながら、
その日になって
「1月2日始業を、1月4日に延期します」
と発表してみたり、、、。

教育以外の分野でも、
例えば2017年半ばに施行されたビニール袋使用禁止令と
それに伴う数百万円の罰金という罰則といった過激な政策が、
政府の強引さを物語る良い例になっています。

陸上競技会の日程をずらすと決めたからには、
全力を尽くしてそのようにしなければ!

夜9時以降、再び文書で保護者に通達するための手紙を作成し、印刷。
夜のうちに校長ドロシー先生に電話して、
明日の一日だけしかない準備日に何をするか大枠を確認。

翌朝、すなわち、イベントを明日に控えた前日の朝に、
教職員一人一人と翌日(当日)の行動を確認。

着々と草刈りや土地ならしを進めていたトラックに白線をほどこしに、
これからビリカ・キャンパスに行かなければなりません。

年々エスカレートする政府の無計画な強引さと、
善良・有能な市民たちが翻弄されてストレスをためている様子、
はたまた、強引に強制されないと動かない市民たちの怠惰で無能な様子を、
生で見たり体験したりする中で、
正直、将来を悲観的にとらえてしまいます。

しかし、悲観しつつも、楽観すべき要素はあります。
ケニアの政府の潮流は、
2年周期くらい、あるいは全政治家の任期でもある5年周期くらいで移り変わるので、
いずれそう遠くない時期に、
強引な流れが緩やかな流れに変わることになるでしょう。
良いことでもあり、悪いことでもあるのですが。

すべてのことに意味がある。
すべては最終的には私たちのためになる。
そのように自分に言い聞かせながら、
現状を受け入れて、前を向いていきましょう。


相原 記


by kjkirakira | 2019-02-14 15:58 | 現地キラキラ ブログ Ke最新情報・記録