人気ブログランキング | 話題のタグを見る

アフリカでのこども支援「キラキラ」+それを日本で後援「キラキラを支える会」


by kjkirakira

2011年度末PTA会合

去る11月25日、
10:00~12:00のCelebration(お祝い)を終え、
給食を食べていたら雨が降ってきて、
せっかくのお昼休みも外で遊べず教室内で過ごすことに。

その後、お昼寝の時間も雨が降り続き、
帰りの会も校庭でできずに教室内で行いました。
帰りの会で、園児たちに「何の歌を歌おうか?」と訊くと、
「ありがとうさようなら!」とのことで、日本語で大合唱。
1月から11月までありがとう、とみんなで言って、放課後に突入しました。

このまま大雨だったらPTA会合はどうなるのだろう、
と案じているうちに雨は小降りに。
15:00過ぎ、一人、また一人と保護者の皆さまが来校。
PTA会合用の教室はあっという間に満員状態に。

16:00きっかり、「これからPTA会議を始めます」とあいさつ。
時間通り、規則通りに、しっかり事を進めるのがキラキラ流、
というか、世界中でどこでもあるべき姿。
保護者の皆さんもキラキラ流の定時Punctualityに慣れ、
遅刻はほとんどありません。
ここアフリカのちまたがどんなに不規則で時間関係なしに動いていても、
世界標準と直結するキラキラは決して妥協しません。


PTA会議の議題を描き出した前の黒板

2011年度末PTA会合_b0124020_1713235.jpg




表彰者たちの名前を描き出した後ろの黒板

2011年度末PTA会合_b0124020_1713513.jpg





★表彰

成績優秀者3人、
支払い優秀者4人、
無欠席者35人、
それぞれの保護者の方々に挙手していただき、
拍手で検討を讃えます。

とくに、
キラキラ入園から卒園にいたるまで、
2年と2学期(484日間)無欠席を貫徹したラファエルとマイケルの双子、
その洋裁職人であるお母さんに、
大きな大きな拍手です。


さて、今年のキラキラ保育園では、
2つのことに徹底的に取り組んで来ました。
より高い出席率と、速やかな学費支払い、の2つです。



★出席

大きな大きな成果が現れました。

1学期 → 2学期 → 3学期の、欠席日数ごとの園児数を数えると、

0日 …… 14人 → 23人 → 35人
1~10日 …… 60人 → 57人 → 54人
11~20日 …… 16人 → 11人 → 3人
21日~ …… 5人 → 3人 → 2人

もちろん学期を経るごとに、
こどもたちが大きくたくましくなり、
欠席が減っていくのは当然なのですが、
昨年までと比較しても、
他の学校とおおざっぱに比較しても、
明らかに改善してきています。



★学費

大きな大きな成果が現れました。

昨年は、
各学期の最初の月にその学期の学費を全納した園児5人を表彰しました。
今年は、
その該当者が半数近くにおよび、
かわりに、
各学期の最初の週に全納した園児4人を表彰することにしました。
来年は、
各学期の初日に全納した園児を表彰することになりそうです。

そして、学費滞納による停学処分も減り、
また、停学処分になってもすぐに復帰できるようになりました。
これは、キラキラが貧乏人を切り捨てたからではなく、
また、キラキラの保護者が豊かになったからでもなく、
しっかり支払うようになった、
責任を全うするようになった、
という好ましい変化なのです。

これまでの経験上、
金持ちが学費をしっかり払うとは限りません。
むしろ、貧乏でも、
真剣にこどもの教育や将来のことを考えている親こそが、
しっかり学費を払うのです。

来年2012は、
これまで各学期1000シリング(1000円)だった学費(給食費込)を、
1200シリングに値上げします。
これは、
近い将来のキラキラ小学校建設などの新たな動きに対応するために、
保育園部門を自己採算へと徐々に移行していくためです。
自己採算でやっていくためには、
学費を1500シリングまで値上げする必要がありますが、
それに向けた最初のステップ、
ということになります。



★スタッフ

【コーディネーター】コージ先生

【保育園長・年長組担当】ジャシンタ先生
2学期は産前産後のお休みでしたが、
1学期と3学期はしっかり園をまとめてくれました。

【教師(見習い)・年長組担当】ジョイス先生
2学期初めより、調理担当から教室担当へコンバート。
このコンバートは大成功!
持ち前の努力と愛情の上に、
どんどん実力と自信を積み重ね、
どの先生よりも教えるのが得意になりました。
小学5年生の息子一人を養うシングルママ。

【教師・年中組担当】アン先生
昨年末に短い産休を取り、
1学期は子育てのため遅刻が多く困りものでしたが、
2学期以降は改善しました。
2学期以降、
家庭でのストレスを職場に持ち込み、
いろいろな問題を起こしてしまっていましたが、
どうにかこうにか解決できました。
現在夫とは別居して、離婚調停中。
事実上、3歳と1歳の2人のこどもを抱えるシングルママ。

【教師・年少組担当】ケジア先生
2学期からの採用。
他の学校勤務時代に怠慢な勤務に慣らされていましたが、
キラキラで勤労に芽生えてくれました。
幼少時代からあった吃音症(どもり)がここへ来て突然悪化してしまい、
そのまま今日に至りますが、
通常業務に差し支えなく頑張っています。
小学校高学年の2人の息子を養育するシングルママ。

【コーディネーター補佐・園長補佐】ギタウ先生
私以外では唯一の男性スタッフ。
2010年2学期にキラキラで雇用されていましたが、
その後本人の諸々の事情(家庭・病気)により離職していました。
久々に3学期から再採用。
やや不器用で物覚えも遅いですが、
持ち前の謙虚さで頑張っています。
30過ぎでまだシングル。

【調理担当】ジュリアナ先生
2学期以降、
ジョイス先生のコンバートに伴い、
新たに採用。
謙虚で正直者。
お金を1円もごまかさず、
クッキングオイルも一滴もごまかしません。
仕事も休まずしっかりこなします。
まだ21歳くらい。
3歳の息子1人の母。
だんなさんがときどき病気になるので大変です。

何とまあ、
こどもたち以上に様々な困難を抱えていて、
キラキラでの支援が必要!?
と思わせる顔ぶれのスタッフたちなのです。



★送迎義務

登校時刻は7:00~8:15。
遅れるとそのまま家に帰されて欠席扱いになります。
下校時刻は15:00~16:00。
迎えが遅れると50シリングの罰金が課せられます。

これは、2009初めにPTA会合で決まったルールです。

「送り迎えを義務付けよう」と決議するのは簡単ですが、
実際に遂行するのは容易ではありません。

これらの厳しいルールが明文化されていなかったり、
それが徹底して実行されていないと、
遅刻者だらけになってしまったり、
夕方に迎えのない園児たちを毎日教師たちが送って行かなければならなくなったりと、
とんでもないことになってしまいます。



★制服

普及率は95%くらいと上出来。
来年も普及率向上を目指し、
ほぼ今年同様の料金で制服を提供していくことに。

男児
シャツとズボンのセット…300シリング
シャツのみ…180シリング
ズボンのみ…180シリング

女児
ドレス(ワンピース)…300シリング
中にはくズボン…150シリング



★キラキラ保育園入園面談

2012年1月10日(火)8:00

保護者の身分証明書、
こどもの出生証明書または母子手帳、
入園金50シリング、
保護者本人、こども本人が来ること、
以前に通っていた学校などに借金を残したまま来ないこと、
偽装が発覚した場合は入園を取り消すという条件、
などなど。

いやぁ、既に、来年の入園面談は大勢が殺到する予感。
当日、8:00前には定員に達してしまうのではないかと心配です。



★小学校入学試験

たとえ公立小学校でも、
入学試験に受からないと入学させてもらえないのです。
だから、たとえ保育園でも、
簡単な読み書き計算といったお勉強を熱心に教え、
基礎学力を付けさせるための教育が必要になってくるのです。

さらに、入学試験では、
こどもの年齢などはほとんど考慮されません。
例えば、
既に8歳で、保育園に4年間も通ってきた子がいたとしても、
試験に通らなければ小学校に入れず、
保育園を留年することになるのです。

この11月、多くの学校で入学試験が行われています。

【公立ナマンガ小学校】
キラキラからは9人中9人合格。

【私立マウンテンビュー小学校】
キラキラからは女児アビフォイが合格。
アビフォイのママは大喜びです。

【私立オソトゥア小学校】
キラキラからは男児ンクンカットが合格。
ンクンカットのママは、
試験当日自分の身分証明書がなかなか見つからないで大変だったとか。

【私立カトリック小学校】
従来のカトリック保育園に、
小学校部門が併設されることになりました。
キラキラからはフェイス・ワングイが受けて不合格。
フェイスのママは、
カトリックの先生の「うちの保育部に入ったら」という誘いをていねいに断り、
「1年生に入れないのならキラキラに留年します」と。

【公立AIC小学校】
3日後の月曜に入学試験が行われる予定。
キラキラからは29人が受験します。

最近では、
どこの学校でも、入学や試験や卒業に際し、
保護者の身分証明書やこどもの出生証明書などの書類が必要になってきています。
しかし、まだまだこれらの書類を完備しないまま無頓着な保護者が後を断ちません。
また、ここケニアのお役所では、これらの書類を取得するのは容易ではありません。
手続きは難解で、わいろが横行し、公務員も怠慢そのものなのです。

政府から庶民に至るまで、徹底的な改善・改革が必要だと言えます。



★公立キラキラ小学校

7月に正式な学校用地の申請書を政府に提出して以来、
県庁の担当部署で話し合いがなされているようです。

今のところ、学校建設用地は供与されることに決定している、とのこと。

さらに、場所、手続き、必要経費、その他の具体的な詳細が吟味されており、
正式にこれらがすべて決定したら通知が送られて来る、とのこと。

自分のこどもを、
他の小学校ではなくキラキラの小学校に進学させたい、
という保護者の皆さんがほとんどです。

そのためにも、保護者の皆さんには、
学校の運営や教育の足を引っ張るような態度や行動を慎み、
建設的にキラキラに関わり続けて欲しいものです。



★自由討議

エミリーのママが、
自分の娘がキラキラで先生にたたかれて大泣きし、
登校拒否になりそうになったとき、
どのように解決したかを熱く語ってくれました。

ビジネスではない、
教育という人間作りの現場だからこそ、
問題の根源をスパッと切って一気に解決しまうのではなく、
たとえ遠回りでも、愛と忍耐による解決が必要です。

私も、
スタッフたちも、
エミリーのママだけでなく多くの保護者の皆さんも、
エミリーだけでなく多くの園児たちも、
この件については苦しみ、耐え、
ついには解決し、
お互いへの愛情、キラキラへの愛情を深めるに至りました。

他にも何人かの保護者が立ち上がり、
それぞれの貴重な意見を述べてくれました。

皆さんのキラキラ2011への感謝や賛辞なども現わされ、
こちらも感無量になりました。



★出欠確認

この日、保護者の皆さん、全員出席!
快挙です。

出欠を確認しながら、
3学期の通知票と、
プレゼントであるTシャツまたはバンダナ(ハンカチ)を配って行きました。



★AIC小学校

閉会後、
3日後にAIC小学校の入学試験を受験しに行く園児たちの保護者たちだけを集めて小会議。

キラキラを卒園して小学校に進学する際の支援について説明。
支援額は、
キラキラに2年以上在籍したこどもは一人当たり1000シリング、
キラキラに1年だけ在籍したこどもは一人当たり半額の500シリング、
といった具合。

この1000シリングを、
小学校の制服(350相当)+小学校のセーター(350相当)+現金(300)として受ける、
全額現金で受けるか、
保護者各自の判断にゆだねられます。



★マサイビーズ

その小会議後、
マサイビーズ・アクセサリーのちょっとしたマーケットの開催です。
来年の1学期の学費を払っていただくために、
2200シリング分のビーズ・アクセサリーをこちらで購入し、
1200シリングの学費をその場で徴収し、
1000シリングを現金で手渡していきます。



その間、
先生方は、大々的に教室をぞうきんがけ。
2011のキラキラに対する感謝が伝わってきます。

ただし、11月のお給料は、3日後の月曜までお預け。


平和的に終了したキラキラ保育園2011。
いや、事務処理や支援や調整は、まだまだ続いていくのです。


K.A.記
by kjkirakira | 2011-11-29 18:06 | ブログ 現地キラキラ