アフリカでのこども支援 「キラキラ・プロジェクト」 + それを日本で後援  「キラキラを支える会」


by kjkirakira
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

<   2016年 03月 ( 2 )   > この月の画像一覧

少年モーセスの苦悩

2015年の1年間、
キラキラ保育園の年長組で過ごした少年モーセス。

遠くの地で生まれ育ち、
ナマンガの親戚夫婦に引き取られた孤児、
と聞いていました。

キラキラに入園してすぐに頭角を現し、
優秀で、人気もあり、
教育関係の公務員が視察に訪れた時にも、
園児を代表して堂々と受け答えてくれました。

お父さんは、
夕方の迎えやPTA会合などに現れて、
熱心に自分の子として育てている様子がうかがえました。

さて、2015年も終わりに近づいた11月、
進路となる小学校を選択する時期に入り、
モーセスのお父さんはキラキラ小学校を第一希望に挙げつつも、
上の子たちが学ぶ公立AIC小学校へ進学させた方が学費など割安になることもあり、
思い悩んでいました。

結局、11月23日、
キラキラ小学校の次年度の入学手続きに、
モーセスもその両親も現れませんでした。

1月、新年度の第一週のある午後、
保育園から小学校までの道のりをてくてく歩いていました。

ふと顔を上げると、
モーセスが一人で歩いているではありませんか。

モーセスの暗く陰鬱だった表情が、
私を見たとたん静かな微笑みに変わりました。

私も嬉しくなって声をかけました。
「どこにいるんだ?」と。
モーセスは「AIC小学校」と答えました。

私としては、
こどもが教育を受ける権利を阻害されずに、
どこかの小学校にしっかりと入学できたというだけで満足です。

そして、前年度末に渡し損ねていた前年度3学期のモーセスの通知票を手渡しました。
モーセスかその両親にはどこで会うかわからなかったので、
念のため常にバッグに入れて携行していたのです。

翌朝、モーセスのお母さんがキラキラ保育園に現れました。
モーセスが昨日の午後以来行方不明だ、と。
え!?昨日の午後と言えば、私、会いましたよ!
お母さんにとっても、私の証言は有力情報でした。

私は、切ない思いにかられながら、
モーセスが無事に戻って来ることを願ってその日を終えました。
あの通知票が疾走の引き金になってしまったのか?
大好きなキラキラ小学校に入れずに、
両親にわがままも言えずに、
ストレスを抱えていたのではないか?

幸い、モーセスは、
一晩をくさっぱらの段ボール箱の中で過ごし、
翌日の日中、
無事にお父さん自身によって発見され、
保護されました。

後日、お父さんいわく、
失踪の原因はキラキラだった、とのこと。
ああ、やっぱりか! 

モーセスをAIC小学校に入学させる選択をした両親は、
モーセスをそこの入学手続きに連れて行ったとのこと。

しかし、いざ新年度が始まると、
不登校気味になり、
喜びも激減していたとか。

お父さんは秘密も語ってくれました。
モーセスは親戚の子ではなく、
このお父さんと愛人との間にできた実子だという。
ははあ、どおりでお父さんはモーセスを熱心に可愛がっていたわけだ。

キラキラのために失踪。
せいぜい7歳の少年の胸のうちに、
強烈で偏屈な愛を宿らせてしまったキラキラは、
間違っていたのか…。

お父さんがモーセスを、
ぜひキラキラ小学校で面倒見てほしいと言って連れて来たら、
規定を破ってでも年度途中の編入を受け入れようという覚悟をしたのですが、
結局お父さんは現れませんでした。

孤児であろうが、愛人の子であろうが、
キラキラは子育てのお手伝いをするだけです。

同じコミュニティーで生活していく以上、
モーセスのことはこれからも見聞きすることになります。
今後も、モーセスが与えられた環境の中で謙虚に生きていけるように、
遠くから見守っていくつもりです。

モーセス(中央)

b0124020_18230161.jpg









相原 記


[PR]
by kjkirakira | 2016-03-13 18:34 | 現地で 保育園

運動会と父兄参観

この1月から誕生した、キラキラ・ビリカ・キャンパス(3年生部門)。
ナマンガの街から6㎞も離れているので、
現代風に忙しい保護者の皆さんは、
何か機会がないとなかなかキャンパスを訪問する機会がありません。

1月と2月はいろいろ新しいことずくめで忙しかったので、
ようやく満を持して3月4日、
父兄参観が実現しました。

ついでに、小学校全校のイベントとして、
試験的に運動会を開催しました。

早朝から、約30人乗りのスクールバスで、
3年生、2年生、1年生を、
4回に分けて、2時間かけてビリカへ移動させました。

ビリカに集結した児童たちは、
みんなで準備運動したりした後、
早速競技に入ります。

まずは、クロスカントリー(長距離走)。
500mくらいのコースをぐるっと2周します。

3学年、男女一緒に、一斉スタート!

b0124020_23105943.jpg













このスタート時の混雑と勢い、
かつて、私が大学時代にやっていた、
クロスカントリースキーのリレーのスタート風景を彷彿とさせます。

b0124020_23105914.jpg













トップの連中はほぼ全力疾走で1㎞を駆け抜けます。
私の全盛期(20代前半)でも負けてしまいそう。

でも、多くはたらたら走りです。
ゴール寸前になると、みんな死にそうな形相になります。
途中で転んで泣いたり、膝を擦りむいたりして、
途中棄権する子もおり、
コース上に散在した先生たちに助けられます。

b0124020_23105848.jpg













こちらは短距離走。
みんな100走と呼ぶのですが、実際は65mほど。
普段のほほんとしている子たちの表情が、
一気に真剣になります。

b0124020_23155562.jpg













こちらは走り高跳び。
ケニアのほとんどの学校では、
あの分厚いマットがないために、
正面跳びやはさみ跳びが主流です。
マサイの子たちのばねは別物!
普段お勉強などで遅れている子たちが、
この日は大活躍!!!

b0124020_23155580.jpg













父兄の皆さん約60人を2回に分けてバスで運び終えたところで、
小集会になります。

まずは児童全員集まって、国旗掲揚と国歌斉唱です。

b0124020_23155437.jpg













散在する木陰にグループごとに集まって、
小集会となります。

b0124020_23172973.jpg













会の中でスピーチするPTA役員会長のジェレミアさん(シャドラックくんのお父さん)です。

b0124020_23172934.jpg













結婚の歌を披露する3年生有志達です。

b0124020_23172916.jpg













短距離走男子部門のメダリストたち。
1位:メリタくん(中央・3年生・2006年生まれ)
2位:サムエルくん(右・2年生・2006年生まれ)
3位:ニコデマスくん(左・3年生・2007年生まれ)

b0124020_23223337.jpg













短距離走女子部門のメダリストたち。
1位:アイリーンさん(中央・3年生・2006年生まれ)
2位:ニーナさん(左・2年生・2006年生まれ)
3位:エバさん(右・3年生・2007年生まれ)

b0124020_23223361.jpg













走り高跳びで、最後まで残った児童たち。
左より、
ンドゥラくん(3年生・2007年生まれ)
アイリーンさん(3年生・2006年生まれ)
エマニュエル・キスコくん(3年生・2007年生まれ)
ラマダンくん(3年生・2005年生まれ)
サムエルくん(2年生・2006年生まれ)
モーセスくん(2年生・2007年生まれ)
ダニエルくん(3年生・2005年生まれ)

b0124020_23223331.jpg













長距離走男子部門の上位5人。
1位:メリタくん(3年生・2006年生まれ)
2位:サムエルくん(2年生・2006年生まれ)
3位:ジョシュアくん(3年生・2007年生まれ)
4位:ンドゥラくん(3年生・2007年生まれ)
5位:ダニエルくん(2年生・2005年生まれ)

b0124020_23270947.jpg













長距離走女子部門の上位5人。
1位:フェイス・ナネティアさん(3年生・2005年生まれ)
2位:クリスティンさん(2年生・2008年生まれ)
3位:エバさん(3年生・2007年生まれ)
4位:ノゾミさん(1年生・2009年生まれ)
5位:アイリーンさん(3年生・2006年生まれ)

b0124020_23270968.jpg













午後、次々にバスに乗り込み、
ナマンガの街に帰って行きます。

b0124020_23270984.jpg













今回の試みで、
父兄の皆さんも、こどもたちも、
本当にキラキラを喜び、
キラキラを愛しているということがわかりました。

静かな静かな感動と喜びと敬意が、
その場の空気の中に充満していました。

走り高跳びの決勝を終えた後、
父兄の皆さんが、俺も!俺も!と参戦し、
ついにはママさんたちまで次から次へと参戦し、
とってもとっても楽しい余興になりました。

そして、面白いことに、
普段からキラキラを憎んでいる(皮肉や嫉妬やモンスターペアレント的態度)保護者は、
ことごとくやって来ませんでした。

キラキラにいながらキラキラを憎むというのも、
常人では理解しにくいことではありますが、
アフリカでも、日本でも、あり得ることなのです。

キラキラは試練を経ながらも、
徐々に徐々に強固になりつつあるのを実感しています。

また、今回の試みを通し、
普段ぱっとしない子が、
実はスポーツで輝くということが実証されました。

キラキラの3本柱は、
①楽しい学校生活
②自立
③個性と才能
です。

イベント開催の運営側は、
相当の労力を要しますが、
うまくやり繰りしながら、
同様のイベントをもっともっと開催できるようにしていきたいものです。

今回は、
昨年9月に雇われた時から、
キラキラではスポーツを重視したいという願いを実践し続けてきたアレックス先生が、
競技の段取りなどをしっかりと整えてくれたので、
私も安心して見ていることができました。
アレックス先生にも直接賛辞を伝えました。

次回は、7月初旬、
本当に全校児童(小学生と保育園児)、
および、父兄の皆さんをビリカに集め、
祝会を計画しています。

これからもキラキラの動向にご注目ください。


相原 記


[PR]
by kjkirakira | 2016-03-04 23:07 | 現地で 小学校