アフリカでのこども支援 「キラキラ・プロジェクト」 + それを日本で後援  「キラキラを支える会」


by kjkirakira
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愛する弟、愛する友、カマウさん、
享年37歳。

ジャシンタ先生(ダイレクター)の弟、
ジュリアナ先生(1・2年生部門の調理担当者)の夫、
マーティンくん(3年生男子)の父、
私たち個人そしてキラキラの専属オートバイ運転手。

カマウさんの死から数日、
喪が続いています。

ジュリアナ先生の家の前に、
大きなテントが張られ、
プラスチックの椅子が100台置かれ、
親戚、友人、知人が絶えず訪れ、
お茶(ケニア式ミルクティー)を飲みながら故人を偲びます。

毎晩7時には親戚の会合、
8時には葬儀準備委員会の会合、
といっても、絶対に時刻通りには始まらず、
私のように時間に正確な人間ばかりが損をするのですが。

そんなわけで、帰りはいつも夜の10時過ぎ。
カマウさんとジュリアナ先生の一人息子マーティンくんと、
もう一人の弟夫婦の娘シャロンさん(年中組)は、
親たち、大人たちの忙しさから逃れるべく、
我が家でノゾミさん(2年生)とヒカリさん(年長組)とともに、
我が家で寝泊まりし、
従兄弟姉妹合同のさながら合宿を行っています。
こどもたちの世話は私を中心に行い、
みんな食べて入浴して服を着替えて寝て起きて歯を磨いています。

マーティンくんは、
涙することも感情不安定になることもなく、
むしろ不意の出来事に心が麻痺しているかのよう。
今はできるだけ普通に接しています。

ジュリアナ先生のように、最愛の夫を失う妻、
マーティンくんのように、最愛の父親を失う子、
シャドラックくんのご両親のように、最愛の息子を失う親…。

カマウさんの大きな写真は私が提供し、
それを額縁に入れて、
葬儀のための小冊子も私が英語およびスワヒリ語で作り、
それを印刷しました。

埋葬が行われるのはナマンガの街から12㎞離れたところ。
そこに、カマウさんたち兄弟姉妹がシェアする土地があるのです。
ある日、若い男たちを中心にそこに出かけ、
埋葬される場所を正確に決定し、
葬儀がスムーズに行われるように草刈り枝切りをしてきました。

私も、永住権取得後の身分証申請のためにナイロビに行く用事があったのですが、
そんなわけでしばらく遠出ができずに、
喪の諸々の段取りと夜の会合とこどもたちの世話に専心しています。

ところで、
ケニアではまだまだ親戚づきあいが盛んです。
毎日顔を合わせる仕事仲間よりも、
時々しか顔を合わせない親戚の方が重要で最優先なのです。

従って、故カマウさんの祖父の兄弟の家系の人たちまでが
親戚(こちらでは「家族」と呼ぶ)として数えられ、
親戚の会合にやって来たり、親戚としての募金に協力します。

しかし、今回の中心は、
やはりジャシンタ先生を含めた故人の兄弟姉妹たち。
兄弟姉妹たちの父も母も既に他界しています。
兄弟姉妹たちは全部で10人。
うち、生存しているのは6人。
うち、使い物になるのはジャシンタ先生とシャロンさんのお父さんの2人だけ。
表面上はコミュニティーのみんな、親戚のみんなで助け合って葬儀を行うわけですが、
現実は、ずばり、この2人に全責任がのしかかってくるのです。

ちなみに、この10人兄弟姉妹それぞれのこどもたち(ノゾミやヒカリの従兄弟姉妹たち)のうち、
ナマンガで身近に暮らしているのは、それぞれ、
7人、2人、0人、2人、0人、2人、0人、0人、1人、2人で、
身近にいずに存在がよく知られていない従兄弟姉妹たちは4人くらいでしょうか。
つまり、計20人。
こどもなしで若いうちに死ぬ人も依然多いのと同時に、
だんだん少子化、晩婚化、未婚化が進んでいるために、
10人(配偶者も併せて20人)の親から20人の子という程度の人口増(?)にとどまるわけです。

つまり、世代ごとに、直接の兄弟姉妹が減るために、
喪や葬儀の度に集まる親戚(大家族)の人数は確実に減っていくことでしょう。

そして、近い将来、
葬儀は専門業者が商売として行う方向に変わっていくことでしょう。

故人の妻ジュリアナ先生の家族・親戚は遠くにいるので、
葬式の前日に泊りがけでやって来ることになっています。
ジュリアナ先生自身はまだ若く経験がなく、
今回の中心の中心人物ゆえに、
ただただ弔問者たちのあいさつを受けることだけが仕事になります。

そんなこんなで、喪の期間が過ぎていきます。
愛する者がもう地上にいないという静かな悲しみと、
愛する者が地上の苦しみから解放されたというささやかな安堵感を抱えながら。


相原 記


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by kjkirakira | 2017-04-10 18:19 | 現地で 全般・他