アフリカでのこども支援 「キラキラ・プロジェクト」 + それを日本で後援  「キラキラを支える会」


by kjkirakira
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測量の話

小学校本校舎建設予定地の件で、
先日プロの測量士を呼んで、
不明瞭な部分を確かめようとしました。

しかし、
あまりの情報不足のために、
目的が達せられず、
とくに自分たちの土地と道路(枝道)との境界を、
確定させることができませんでした。

そこで浮上した話として、
実は私たちの土地は8エーカー(3.2ヘクタール)のはずが、
実際はそれよりも大きそうだ、ということでした。

ケニアでは、残念ながら、
上から下までまだまだ欲望、詐欺、略奪などがはびこっており、
土地問題はその最たる分野なのです。

地主が誰かに8エーカーの土地を切り売りするために、
測量士を呼んだとします。

まず、地主は、
いかに8エーカーより小さい土地を売ろうかと考えます。

買う人は、
いかに8エーカーより大きい土地を買おうかと考えます。

測量士は、
いかにして地主または買う人に便宜を図って謝礼を受け取ろうかと考えます。
たいてい、知識の多い測量士が一人勝ちするパターンが多いようです。

仮に、土地の形が長方形ではなく、
微妙に平行四辺形である場合、
周囲長が同じなら、
面積は平行四辺形の方が小さくなりますね。
この事実を知っているものが得をして、
知らない者が損をするということになります。

そんな欲望と無知のバトルが繰り広げられるために、
測量マップ自体もでたらめになることが多く、
私たちの8エーカーのマップも、
記載値と実測値が一致しないものになってしまったのです。

先日測量士に確かめてもらったときに、
「この土地はマップの記載以上に大きい」
ということを、
測量士が連呼していました。

地主の大家族の一人も、
そうだそうだと言っていました。

最初の測量時に、
当時の測量士とこの人との間で、
何らかの密約があったのかもしれません。
あくまで、憶測ですが。

さらに、地主の大家族内でも、
大家族のリーダー的な人が、
その兄弟たちをうまくだまして、
兄弟たちよりも多くの金額を受け取った、
などということがあったようです。

本当に私たちの8エーカーは、
8エーカーよりも大きいのか?

もし、大きかったら、
それが判明すれば、
地主一家にいちゃもんをつけられる危険性があります。

8エーカーの測量がなされた後に、
私たちがそれを購入したので、
8エーカーの測量自体に私たちは何の関与もしていないのですが。

私たちの願いは、
8エーカーよりも大きな土地が欲しいということではなく、
8.1エーカーでも7.9エーカーでもいいから、
とにかく周囲との境界をしっかり確定させたい、
ということでした。

で、地主一家は、
私たちだけでなく、
周りの土地を購入した人たちも巻き込んで、
もう一度しっかりと測量して、
何らかの大小や損得がなかったかどうか確認するべく、
準備を始めました。

その矛先は、
私たちというよりも、
他のある特定の人のようですが。

先日の測量士の仕事に密着して、
何だ、測量ってこういうことなんだ!と、
そのからくりはわかりました。

そこで、私自ら、
測量結果を整理して、
計算を試みてみました。

まず、デジカメにGPS機能があることを確認。
ある地点で写真を撮影すると、
その地点の緯度と経度がわかるのです。
(スマホやタブレットがあればなおさら便利なのでしょうが)

8エーカーの左上の点が、
南緯2度31分0.8秒くらい、
東経36度49分55.9秒くらい。

2回(別の日)測定し、
2回の誤差がほとんどないことを確認しました。

子午線周囲と赤道周囲の長さから、
1秒あたりの距離がだいたい30メートルであることがわかります。

土地はせいぜい秒単位で計算すれば良い範囲なので、
地球が球面であることなどは考えず、
局地的な勾配も考慮せずに、
簡素化した南緯の秒と東経の秒とを、
XY平面上の座標と見なし、
地点間の距離を三平方の定理により導きます。

さらに、土地の形がL字型の6角形であることから、
XY平面上での長方形の面積、各種三角形の面積などを算出し、
最終的にそのL字型の6角形の面積を導きます。
(1エーカー=4047平方メートル)

結果、2地点間の距離において、
実測値との誤差が±1メートル程度であることを確認し、
この手法で十分いける!と自信を持ちました。
(私の実測と測量士の実測がほぼ一致することも既に確認済み)

さらに、問題の面積は、
私たちの8エーカーが7.63エーカー、
それに隣接する私たちの9エーカーが9.21エーカー、
計16.84エーカーと算出されました。

本来17エーカーのはずのところが16.84、
ということは、私たちは決して得をしたわけではなく、
地主一家から恨まれる理由はないということになります。

しかも、8エーカーと9エーカーとの境界があいまいなので、
実際にはそれぞれ7.9エーカー、8.9エーカーくらいだと考えられます。

測量士の仕事を間近で見ていたところ、
測量士が局地的な勾配まで考慮していたとは思えませんが、
仮にそれも加味したとしても、
8エーカー+9エーカーを大きく上回るということはあり得ません。

先日測量士を呼んだことで、
少しも疑問は解決せず、
測量士には契約通りのお金を払って損した気分でしたが、
測量の計算上のからくりや、
測量に関する人々の渦を巻いた欲望の実態を知ることができたというだけでも、
大きな大きな収穫があり、
決して高い授業料ではなく、
十分に安い授業料だったと言えます。

日本の中学や高校で、
スマホのGPSを使って、
小学校の敷地やトラックや球技場の測量をしたことのある、
先生や生徒さんもいらっしゃるかもしれませんね。

まさに、
地球が教材!
地球が舞台!

Think Globally!
Act Locally!

こちら、土曜の夕方から、日曜の昼まで、
久々の雨、雨、雨。
しかも、この間、ずっと停電、停電、停電。

真夏で乾季の極致だったここナマンガの大地も人も、
少し潤っています。


相原 記


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by kjkirakira | 2015-02-15 16:27 | 現地で 小学校