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アフリカでのこども支援「キラキラ」+それを日本で後援「キラキラを支える会」


by kjkirakira

2015初のPTA総会

2015年1月23日(金)
キラキラ保育園と小学校のPTA総会の日です。

小学校開校1年目だった昨年は、
保育園と小学校との合同のPTA総会を開いていましたが、
今年は小学校の児童数が倍増し、
保護者全員が1年生と2年生の教室の間にあるついたてを取り払って開放したホールに収容しきれないと判断し、
小学校部門の総会を15時、
保育園部門の総会を16時半に開催することにしました。

また、毎回、小学校を会場にPTA総会を開く日には、
保育園児たちを全員小学校側に移動させるのが習慣だったのですが、
今回入園したばかりの園児たちは例年よりも大人数で、
しかも、例年よりも低年齢児が多く、まだ慣れておらず、
大挙して移動するのは困難と判断し、
まず保護者が保育園に迎えに来て、
それぞれ家に帰った後で、
保護者たちが小学校にPTA総会のためにやって来る、
という方式にしました。

それから、例年のPTA総会は、
毎回コーディネーターである私の司会で開かれていたのですが、
今回から、先生方の代表に司会を任せることにしました。
これまでも、本当はそうしたかったのですが、
適任の人物が先生方の中に見当たらなかったこともあり、
しかたなく私自身が司会をしていたのです。

小学校部門の代表格パトリック先生と、
保育園部門の代表格マーティン先生という、
ついに射止めた逸材である2人が、
それぞれの司会をすることになりました。

といっても、
小学校の総会も保育園の総会も、
議事はほぼ同様です。


①2014年の年次報告(コーディネーター)

私自身による報告です。
現地キラキラの活動内容の部門ごとの説明・報告と、
それぞれの収支を説明します。
保育園部門の赤字分約10万シリングと、
小学校部門の赤字分約11万シリングを、
他の部門同様に「支援金」で補填してきているが、
今後徐々にこの赤字分を減らし、補填を減らし、
「支援金」を小学校建築やスクールバス購入に集中させていく方針を説明しました。


②2015年1月の保育園・小学校の報告(各先生)

ジャシンタ園長兼校長を筆頭に、
各先生からの問題提起と今後の展望などの報告です。
若干一名(ジャシンタ先生)、割り当てられた時間をはるかに超える長話になり、
会合の時間が予定をはるかに超えることになってしまいましたが、
概ね有意義な内容になりました。
普段は意味のない発表ばかりの先生方も、
今回はしっかりと準備して、ポイントを抑えて、
聴衆の理解や感動を得る話をしてくれました。

保育園のドラー先生、
普段教室で演じるパフォーマンスを保護者相手にも出して来て、
冗談あふれ、笑いを誘い、
「キラキラ保育園にドラーあり!」と、
大いに記憶に残る報告になりました。

保育園のケジア先生、
話下手でいつもたいした話をしないのと打って変わって、
この日はしっかりと問題提起と今後の展望を語り、
理解も深まったのと同時に、
深い感動を覚え、拍手喝采が起こるほどでした。

小学校部門の方で、
1年生の時は、みな朝の送りが義務となっていましたが、
2年生になった今、どうするか、話し合いました。
私はてっきり、2年生になったのだから、
今後は自分たちで自立して登校する、
もちろん保護者の送り(引率)も妨げないが、
という方向で決着するものと思いこんでました。
しかし、蓋を開ければ、
・アンボセリロードの交通量(自動車、オートバイ、トラック)がますます増えている
・そのアンボセリロードがバイパスと交わる地点にあり、しかも反対方向は坂となってカーブしているために、見通しが悪く、予測もつきにくい位置にある
・車両が道路の中央を走行せず、路面の状態が良い道路の端を走行することがあり、歩行者にも危険が及びやすい
という見解が大半でした。
道路の状態は、1年前に比べて悪化していると言えるようです。
私自身は、この道路事情の深刻さをあまり認識していなかったのですが、
普段この道路を仕事で歩いている保護者や、
毎日下校時に小学生たちを道路横断させている先生方の意見は、
「この道路はとっても危険!!!」
ということでした。
それで、あまり時間を取らずに、
今年も1・2年生ともに、朝の登校時の送り(引率)を義務とする、ということで合意しました。


③2015年1月のコミュニティー・役員会からの報告

これは、主に、1週間前に開かれたPTA役員会の報告です。
しっかりわかりやすく説明できる役員さんがいないので、
とりあえずコーディネーターである私から説明を始めました。

キラキラにおける募金活動について
・現時点で5万シリング程度収集されている
・この収集金は、小学校の建設やバス購入ではなく、小学校と保育園の赤字を埋めていくために、運営費(教科書やノート、食糧や水などを含む)として活用していく
・これまでの募金で、誓約したが後で後悔しながら支払ったような人には、後日返金にも応じる!(ここで、会場から大きなため息が…。「そういう馬鹿な奴がいるのか?」「ああ、コージさんが悲しんでいる」といった空気に包まれました)
・今後は、誓約・義務方式の募金ではなく、完全に自発的で喜びを伴う募金として続けていく

キラキラ・プロジェクトの意味
・キラキラは支援を受けるプロジェクトであるという誤解が多い
・しかし、キラキラはコミュニティーの自助努力・相互扶助のプロジェクトである
・私は日本側からの支援者(スポンサー)の代表として資金繰りを監視しつつ、現地の会計を管理する責任者にすぎない
・キラキラのコミュニティーに属する一人一人(保護者など)がスポンサーであるべきであり、私や日本の支援者の皆さんは資金源の「全て」ではなく一部であるべき

とくに、最後の点で、
・昨年9月に米と豆を寄贈してくれたアビガトニのお母さん
・昨年11月にケーキと肉とソーダを寄贈してくれたキャサリンのお母さん
・毎週火曜日に小学校に必要以上の緑色野菜を届けてくれるピーターのお母さん
といった実例を匿名で挙げ、
いかに一人一人がスポンサーとしてキラキラに貢献できるかを例示しました。

このように、資金や労働や得意分野で何らかの貢献をする人が増えることで、
本当に貧しい人たちが救われて、
学費の値上げを最小限に抑えることができ、
「本当に貧しい人たちを支援する」という目標とも両立させながら、
保育園分野と小学校分野の独立採算も可能になっていく、という展望を説明しました。

しかし、資金が必要だからと言って、
誓約や義務による募金をすればするほど、
金額は多く収集できるかもしれませんが、
同時に汚点も増えていきます。
だからこそ、
自発的で喜びを伴うきれいな募金を続けていくことに意味があるのです。

そして、役員代表として、
2年生のビンセントくんと年中組のエスターさんのお父さんが、
私からの説明を彼なりに言い換えて説明しました。

この話は、保護者の皆さんの心を大きく動かしてくれたようです。
「私たちはこうすべきだ」
「こうしたら良いのではないか」
「感謝を行動に表しましょう」
といった声がどんどん出て、
会合の時間はますます長引くことになりました。


④いくつかの連絡事項と出欠確認

欠席者は驚くほど少なくなりました。

保育園部門の会の方に出席してくれていた、
訪問者の永松真紀さんとジャクソンさんも、
とても面白い会合だったと評してくれました。

結局、1時間+1時間の予定だったのが、
小学校部門1時間35分、
保育園部門1時間50分もかかり、
全てを終えることができました。

今回の総会は、前向きで建設的な要素が大半を占め、
疲労困憊しながらも、
大きな成果と期待感に心を弾ませるものになりました。

閉会後、ピーターのママさんは、
「緑色野菜のお代は全部キラキラに寄付しますからよろしくお願いしますね」と。
「いやいや、お言葉は嬉しいけど、あなたの家計が心配だから、全額はちょっとね…」
と、心の中で答えました。

私自身が保育園に通う2人のこどもの保護者として、
興味を持って出席したくなるようなPTA総会、
安心してこどもを任せられるような学校を目指して、
これからもますます、
教職員への指導を強化し、
コミュニティー(保護者の皆さん)との協力体制を強化しつつ、
キラキラを前に進めていこうと決意を新たにした次第です。

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相原 記


by kjkirakira | 2015-01-23 22:25 | ブログ 現地キラキラ