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アフリカでのこども支援「キラキラ」+それを日本で後援「キラキラを支える会」


by kjkirakira

5月20日、新潟大学教育学部(序章)

一時帰国2010に先立ち、
まだケニアにいるうちから、
メールでの日程調整が忙しくなっていました。

とくに、新潟方面からの誘いやチャンスが多く、
運が確実に新潟に向いているぞ、と感じていました。

そして、新潟には2回に分けて遠征することに。

その1回目…。



ほぼ始発の電車でさいたまを出発し、
鈍行を乗り継いで6時間以上かけて新潟へ。
「新潟大学前」駅には自動改札ができていました。

学生時代に暮らして青春した五十嵐の通りを、
大きなバッグを背負っててくてく歩いていきます。

新潟大学五十嵐キャンパスにたどり着くと、
正門ががらりと開放的にイメチェンし、
「大歓迎」を受けた印象でした。

お世話になるT先生の待つ体育館へ。
早速荷物を置き、裸足になり、
T先生が教育学部の学生さんらを指導する「ダンス」の講義へ。
体育科、美術科、書道科の学生さんらが数十人、
上はTシャツ、下はジャージなどの出で立ちで、
みんな若くて元気良さそう。

前半、学生さんらのグループごとのダンス研究発表を見学した後、
後半、私の出番になりました。

ケニアのキラキラでいつもやっている、
体育・音楽・ダンス・遊び関係の具体的なことを、
披露したり教えたり、という主旨。


そうそう、
体育・音楽・ダンス・遊び、と聞いて、
何か気付いたことはありませんか?

スポーツする・演奏する・ダンスする・遊ぶ、と置き換えて、
英語に訳してみてください。
PLAY!
そう、一言なのです。
ちなみに、スワヒリ語も一言で、KUCHEZA。

日本では、どうしてか、
体育・音楽・ダンス・遊びそれぞれが分かれて独立してしまい、
「縦割り行政」ならぬ、「縦割り教育」になってしまっていますね。
といっても、低学年に下がれば下がるほど、
保育園や幼稚園ではなおさら、
これら4科目の垣根は低いようですが、
ケニアのこどもたちの生活や教育に比べたら、
まだまだ分類されすぎてます。


さてさて、
とりあえず学生さんたちには、
12ヶ月をJanuaryからDecemberまで言ってもらいます。

そして、いつもキラキラで歌っている歌を歌ってみます。
「ラ~ラララ♪ ララ!」
Januaryから順番に、自分の誕生月が来たら、立ち上がって、
オリジナルのダンスをしてもらいます。
さすが、体育科の学生さんたちは、多少ノリがいいですね。
でも、キラキラっ子、アフリカっ子に比べたらまだまだ。

キラキラっ子には、
自分の誕生月がわからない子が何人かいることも話します。
だから、キラキラでこの遊びをするときは、
「わからない人」「13月の人」というカテゴリーを作らなければならないのです。

ケニアの、とくに田舎の方、
学校教育が普及していないところの人たちは、
暦というものをよく知らなかったり、
お産した病院からもらう証明書のようなものをきちんと保管しなかったりで、
結局自分のこどもの誕生日を覚えられないのです。

自分の誕生月を知っている、
子供の頃にお誕生会やお誕生日プレゼントで楽しかった思い出がある、
そんな、多くの日本人は、幸せなのですねぇ。


それから、体を使って物を表現してみます。

「鉛筆」を、言葉の通じない相手に説明してあげてください、と言うと、
ほとんどの学生さんが、鉛筆を指で握って書くまねをします。
そこで、私がダメ出しします。
「体全体で表現して!」
すると、みんな、両手を頭の上で突き立てて、
体ごと鉛筆になってくれました。

次に、「筆」をやってもらいます。
書道科や美術科の学生さんがいるのでちょうど良いです。
すると、さきほど「鉛筆」のときに、体ごとかたくなっていた皆さんが、
やわらか~く波打ってきます。



この2週間後に、このダンス講義の学生さんたちらを相手に、
大きな講演をすることになっています。

体育館での一コマは、あくまでその序章でしたが、
体育・音楽・ダンス・遊びそれぞれが一体となって、
こどもの保育・教育に役立つんだとうことを自らが再確認でき、
有意義な一時となりました。



ここで、新潟大学教育学部のT先生との出会いのことを少々。

私は教育学部ではなかったので、
T先生の直接の教え子だったわけではないのです。
しかし、大学のどの先生にも増して、長くお世話になっているのです。

大学2年目(17年前)の時のことでした。
フィンランドからリズム体操のチームが来日し、
しかも、新潟大学にやって来るという噂をかぎつけました。
当時の私は、他の学部や市民も含めた広い交流を求めており、
しかも、フィンランドといえば行ったこともあるし言葉もわかる、
ぜひぜひ受け入れ側のボランティアをさせてもらおう!

直感で、教育学部体育科の先生ならわかるかな、と尋ねてみたら、
「あぁ、体育科のT先生だよ」と的中。
早速T先生を研究室に訪ねたところ、
得体の知れない他学部の男子学生の言うことを信じてくださったのです。

フィンランドからのチームは、
おばさんが数名、
10代+20代の女の子たちが数十人。

歓迎する新潟大学の側の顔ぶれも、
リズム体操部の4年生女子の先輩方、
T先生直属の体育科の3年生~院生の方々がメインでした。

そんな中、私は少し浮いた存在だったとはいえ、
体育科らしい、表現系の体育会系らしい、
明るく風通しが良く、活気のある雰囲気の中で、
重要なボランティアポジションを仰せつかりながら、
楽しくわいわいとやらせてもらった、というわけです。

私にとって、その時に形作られた体操やダンスのイメージが、
今でもキラキラで生きている、と言えます。


2007年にジャシンタを伴い来日し、
新潟大学教育学部で講演し、
暇な時間に新潟市西総合スポーツセンターに散歩がてら入ってみたところ、
中学生の新体操をやっていて、
「とっても面白い!」
と語っていたのはジャシンタでした。

そんなふうに、キラキラも、アフリカ全体、
先生から生徒に至るまで、ダンスや体を動かすことが大好き。



スポーツして、ダンスして、演奏して、遊んで、勉強しましょう。
よく学び、良く遊べ!



相原功志 記
by kjkirakira | 2010-08-13 20:44 | ブログ 日本キラキラ